私がジャズを学び始めたのは今から3年ほど前でした。当時自分の音楽性に多少行き詰まりを感じていた私は「ジャズ」という音楽に興味を持ち、そしてそれを「音楽を学ぶ場所」として選びました。ジャズに関してはほとんどと言っていいほど知識の無かった私は、とにかく実際に触れてみようと考え、プロとして活躍しているジャズミュージシャンの方々に師事し「ジャズとは何か」を学び取ろうとしました。しかしみなさんもご存知の通り、一つのジャンルに精通するということはそう容易いとこではありません。現に当時の私は新しい知識を得るということよりも、新たな疑問ばかりが増えていったように思います。そしてその混沌とした期間の中で、以前より興味のあった海外留学を次第に目標とするようになって行きました。
「ジャズと言えばやはりアメリカ」というイメージは当然のことながら私にもありました。しかし、気が付けば私の周りにはスウェーデンから発信される音楽がたくさんあったのです。ジャズに限らず北欧の音楽は独特で、且つその美しい響きは私をいつも魅了してきました。従ってスウェーデンを選んだのは私にとってある種自然だったように思います。
そしてそのスウェーデン留学を現実的にしようと考えるようになった時にこちらの基金と出会いました。
私が今回約1年間通った「ストックホルム・表現芸術カレッジ」では素晴らしい先生方に出会うことが出来ました。その中でもプライベートレッスンとアンサンブルでお世話になったヨーハン・オイエン先生は僕の今まで蓄積していた疑問のほとんどを解決してくれました。他の先生方にも言えることですが、ほとんどの先生方が教育者としてだけでなく一流のミュージシャンとしても精力的に活動しています。私にとってこうした先生方の姿勢は、一ミュージシャンとしてもとても刺激になりました。また、今回感じたことの一つに、スウェーデン人学生の能力の高さがあります。これは言うまでもなく一緒に勉強・成長する上で最も大切な要素の一つであると思います。
今回のスウェーデン留学は私の人生初の海外留学でした。スウェーデン語はもちろん、英語もさほど堪能でなかった私にとって、今回の留学において全てが順調であったとは言い切れません。しかし、基金の存在や現地で出来た友人に助けてもらいながらなんとか勉強と生活を両立することが出来ました。この1年間で学んだ様々なことは、私の今後の音楽人生いおいて掛け替えの無い思い出になることと思います。
新原 草太
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